FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

艦これ小説『鎮守府室長執務記録』 [2 工廠]

※この話はフィクションです。登場する人物・団体・組織名等は架空のものです。
また、この話は公式設定ではありません。あくまで著者である私・マロンが考えた設定です。

「おはようございます!」
私が食堂で朝食を摂っていると、吹雪が食堂に入って来て話しかけてきた。一緒に食べないかと誘うと、「いえ、私はもう食べましたので司令官はゆっくり食べてくださいね」と言われた。秘書艦の朝は早いのだろう。

食事後執務室へ行き、辞令を受け取った際に「指示はコンピュータによって行う」と言われたのを思い出した。しかし執務室にはコンピュータが置いていなかった。まさかまだ届いていないのだろうか。
「そういえばコンピュータはここにはないのかね」
吹雪にそう聞いてみると、
「司令官、コンピュータみたいな貴重品はどっかに閉まってあるんじゃないでしょうか。あっ、そういえば寝室のクローゼットの中に金庫がありますけど、そこには入ってるってことはないですよね?」

金庫なんてあったのか。そういえば小さい冷蔵庫があるなど、やけにビジネスホテル臭い部屋だとは思っていたが、やはり金庫もあったのか。クローゼットを開けると、下の方に金庫がありその上にノートパソコンが鎮座していた。コンピュータってこれのことか。何ともしょぼいが、文明の進歩を感じる。ノートパソコン以外にはLANケーブルが置いてあり、これを繋ぐことで本部のネットワークに接続する仕組みなのだろう。とりあえず執務机もないのでサイドボードを執務室に持っていき、その上でLANケーブルを繋ぎパソコンを起動した。
ウィンドウには「鎮守府」と名前の付いたアイコンがあり、それをクリックするとネットワークに接続することができた。
ネットワーク附属のテキストサイトには以下のことが書かれていた。

鎮守府では全ての任務を燃料・弾薬・鋼材・ボーキサイトの4つの資源により運用される。これは主に1日分の資源、遠征、および任務報酬により獲得することができる。現在の資源の量は「鎮守府資源量」で確認することが可能である。
1日の資源はタンカーに乗船した男性が運搬してくれるが、艦娘が乗っていないため深海棲艦に攻撃される可能性が高く、多くの資源を運ぶことは不可能である。そのため、遠征および任務報酬による資源獲得が効果的である。
任務の種類は3種類あり、1回限りのもの、1日毎に復活するもの、1週間で復活するものがある。初めは1回限りの任務を確実にこなすとよい。
工廠等にはセンサーが設置されており、当鎮守府ネットワークにおいて管理される。センサーをオンにすることで任務報酬を受けることができるが、最大5ヶ所までしかオンにすることができない。どこをオンにするかは提督の判断に委ねられる。

「鎮守府」アイコンをクリックすると詳細な鎮守府の地図が出現した。各場所の横にはラジオボタンがあった。なるほどここをチェックすればいいわけか。
「5ヶ所までしか選択できないってハイテクなのかハイテクじゃないのか分かりませんね」
吹雪が私に聞いてきた。吹雪の言うとおり、どうせならば無限大に選択可能にしてもよかったとは思う。
「こんなシステムを作るくらいならばとりあえず机は用意して貰いたかったよ。あ、まだ続きがあるようだ」

遠征は艤装した艦娘がタンカーに同乗するため男性のみに比べ多くの資源を獲得することができる。最大3つの遠征に送り出すことが可能となる。ただし、最大3つの遠征を行うためには任務をこなさなければならない。また、遠征は成功条件を満たすことで成功となる。
海上は深海棲艦によりジャミングされているため、一旦遠征に送り出すと規定の時間まで戻ってこれないことに留意して欲しい。

ネットワークにはもう1つ「海図」というアイコンがあり、それをクリックすると「鎮守府正面海域」と表示されていた。
どうやら鎮守府の場所と最深部であろう場所のみが表示され、途中は分からないようになっていた。どうやらこの最深部にいる深海棲艦の戦意を喪失させることが自分に課せられた目的だろう。とりあえず現状吹雪だけでは太刀打ちできないというのは明白なため、まずは艦隊を編成することから始めるべきであろう。
「とりあえずできることから始めて行こう」
私は吹雪にそう言うと、「初めての建造」「初めての開発」にチェックを入れると、吹雪に工廠に案内して貰うこととなった。

工廠は今いる建物を出た隣にあった。工廠室の扉を開けるとつなぎを着た作業員と思われる人が出迎えてくれた
「こんにちは。昨日着任した者である。こちらで建造をしていると伺ったため来たのだが」
「はい。そうです」
何ともそっけない。
「こちらで武器等を造っているようだが、とりあえず強そうなの、例えば46センチ三連装砲あたりなんかでも造れるのかね」
そう言うと作業員はこう答えた。
「46センチ三連装砲は我が工廠のレパートリーに入っているから造れないわけではない。ただ、昨日着任したばかりなのにそんな大物を造れるかと言われればね。それに、君のところにはその子しかいないのだろう」
そう言うと横にいた吹雪を見る。作業員はさらに続ける。
「その子は見た感じ駆逐艦とお見受けするが、彼女は46センチ砲なんて装備できないであろう。とりあえずできるとしたら7.7ミリ機銃くらいじゃないかね。今46センチ砲なんて作ったところで肥やしになるのは目に見えているとは思う」

確かに今46センチ三連装砲なんて造ったところで、搭載できる艦娘がいなければ意味のないことであった。さらに作業員はこう続けた。
「装備を造るというのは色々タイミングや体調と、更には気持ちといった面に左右されることが多くてね。失敗することもありうる。そこのところを分かったうえで申し付けてほしい」

「結構厳しい人たちのようだな」
「勿論です。彼女たちは職人ですからプライドというものがあります」
「なるほど。とりあえず君は今どんな装備を持ってたかな」
吹雪に聞いてみる。
「12.7センチ連装砲と61センチ三連装魚雷の2つです」
「2つしか装備できないのか。ならせめてもう少しい装備が欲しいところだな」
「練度が上がると3つ装備できるようになりますけど、やっぱりいい装備は欲しいです!」
「わかった、じゃあまず装備を造ろう」
そう言うと作業員に装備製作のお願いをしてみることにする。

「資源はどれくらい使う? ちなみに最低値はオール10だけども」
「とりあえず最低値でお願いします」
「最低値だし失敗する確率上がるけど、それでもいいなら造るけど」
「大丈夫です、お願いします」
そう返すと職人は製作に取り掛かった。

一方、隣の部屋。ドアの上には「艦艇建造室」と書かれている。
「こちらでは何を造っているのでしょう?」
「艦娘の魂みたいなもんだね。ここでできた魂を養成所にいる子に融合させることで艦娘ができるのさ。ただ、ここでは魂自体を作ってるだけであって、どの艦艇のものかは分からないがね。まぁ、建造時間でどの艦艇の魂なのかは分かるけれども、お目当ての艦艇じゃなくても落ち込むのだけはやめてほしいとは思う」
よく見ると隣にドアがあり、ここから隣にある養成所と行き来することができるようだ。もっとも、関係者以外立ち入り禁止という張り紙があるが…。

「こちらの最低値はどれくらいなのですか?」
「そうだね、単純に装備だけを造るのではなくて、魂を造ってるから各30は必要だね」
「なるほど。とりあえず各30でお願いできますか」
作業員は頷くと部屋のドアを閉める。造るところは提督であっても見せられないのだそうだ。
外のドアの横には病院の手術中表示のように、第1建造室で建造中であることと、残り時間1時間という表示が出た。
「これは大物なんじゃないかな」
そう吹雪に聞くと、
「戦艦だと4時間くらいはかかるらしいので、軽巡洋艦あたりじゃないでしょうか」
と答えてくれた。

そうこうしているうちに、隣で装備が完成したようだ。
「はい、7.7ミリ機銃。まぁ初めはこんなもんだろう。最低値だし運がいいかもしれない」
「いや、大丈夫。しかし先ほどはすまなかった。今後ともよろしく頼むよ」
「それ運ぶのに台車あるけど使う?」
「お気遣いありがとう。手で持っていける。もっと大きい装備の時には使わせてもらうよ」
そう言うと吹雪に7.7ミリ機銃を持たせて工廠室の裏にある装備保管庫に置いてくることにした。保管庫は今は7.7ミリ機銃1つしか入っていないが、いずれは増えていくことだろう。がらんとした室内でそう思った。

さて、先ほど1時間と表示されていたが、1時間工廠室の前で待つというのも情けないので一旦執務室に戻ることにした。
1時間後、再び工廠室に戻って来ると作業員に「完成してますよ」と言われた。建造室の扉を開け対面したのは、ツインテールでノースリーブな軽巡洋艦の艦娘であった。
スポンサーサイト
プロフィール

マロン

Author:マロン
鉄道マニアで主に乗り鉄。
また、艦これやガルパンが好きです。

「マロンブックス」というサークル名でたまにイベントに参加しています。

最新記事
同人誌通信販売
こちらから(新しいウィンドウで開きます)
カレンダー
08 | 2018/09 | 10
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
アクセス
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。