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艦これ小説『鎮守府室長執務記録』[番外編3 提督が叛乱鎮守府の指揮を執ります(4)]

前回の続きです。下書きをノートに殴り書きをしていたら恐ろしく長くなってきてどうしようかと思ってるところです…

朝7時に目が覚めた。いや、正確には起こされたと言った方が正しいだろう。目覚ましでも、ましてや飛龍に起こされたわけでもない。階下から大声が聞こえたからだった。椅子に座って飛龍が恐らくサーバーから注いだであろうコーヒーを飲んでいた。
「おはよう。何か下で騒がしいけど何かあったのか?」
「おおかた昨日のことじゃないですかね」
「あれは秋雲が収めてくれたと思ったんだけどなぁ……」

とりあえず着替え下に降りていく。食堂に入るとテーブルが散乱していた。テーブルの上に載っていた調味料入れが割れている。すると、金剛が抱きついてきた。
「テートクー、やっぱり納得できまセーン!」
「お姉さまの恋を邪魔する人は、例え提督だろうが容赦しませんよ!」
「金剛だけじゃなくて比叡、お前もか……」
「榛名の心は大丈夫じゃないです」
「榛名離せ、首絞まる」
主にこの3人がこの部屋を散乱させた首謀者らしい。
「申し訳ありません。私が止めようとしたのですが力及ばず」
金剛型姉妹の中で唯一平静を保っているように見える霧島が頭を下げる。
「仕方ないさ。しかしこれでは艦隊の士気が落ちるな」
霧島の力を借り3人を振り切り食堂を見回ることにした。殆どのテーブルの位置がぐちゃぐちゃになっており目を覆いたくなるが、赤城と加賀が壁によっかかって寝ていた。赤城は単に寝ているようだが、加賀は顔が真っ赤である。とりあえず赤城を起こして事情を聴くことに。
「おい、そんなところで寝てたけどどうしたんだ」
「うーん、むにゃむにゃ。あ、提督おはようございます。お水を一杯もらえませんか」
「ああ、それは構わんが今は2月だぞ。そんなところで寝てたら風邪ひくぞ」
コップに水を注ぎ赤城に渡してやる。
「昨日提督たちが帰った後、お店で飲んでたんです。私は翌日の訓練に影響が出ると思ったのでソフトドリンクだったのですが、加賀はウィスキーをロックで呑みまして。その後スピリタスにも手を出してしまって」
「スピリタスって、あの一番度数が高い」
「はい。私は止めようとしたのですが…… なので酔いつぶれてしまって。鳳翔先生は店の2階で寝てもいいというので2階で寝かせて、朝早くにおぶって連れて帰ってきたのですが、ここで力尽きてしまいまして……。恐らく本日の訓練は無理かと」
「分かった。とりあえず加賀を部屋に運んでやってくれないか。さすがにここで寝かせておくと風邪ひくから」
「ふふっ、提督は優しいんですね」
「まぁ、体調管理も俺の仕事だからな」
まだ暴れている金剛たちを他の戦艦である日向や霧島に任せ、食事は作戦室に運んでもらうことにした。
作戦室で食事をとっている間、これからどうするかを考えていた。この状態では士気は上がらないだろう。しかも暴れているのは主力である金剛型である。かと言って何日で以前の状態に戻るかが全く見当がつかない。考えた末、ある一つの決断を行うことにした。
食事を終え、霧島にとあるお願いをした。突然の指示にも関わらず頷くと準備のために席を立った。そうと決まれば話は早い。執務室に飛龍を連れて戻ることにした。
8時15分、鎮守府内に霧島のアナウンスが流れる。
「8時30分に全員作戦室に集まること。繰り返します。8時30分に作戦室に集まってください」
その後、廊下を降りていく音が聞こえた。

8時30分、作戦室。既に全員が集まっていた。暴れていた金剛たちも今は平静を取り戻しているように見えた。加賀も赤城の横に座っている。そこに提督が飛龍と一緒に入って来た。
「えー、知っての通り昨日私はこの飛龍とケッコンカッコカリを行った。諸君の中にはこの決断について戸惑い、納得できない者もいるだろう。しかし、だからと言って艦隊の士気に影響が出るというのも好ましくない」
そういうと金剛たちの方を向く。金剛たちは罰が悪かったのか下を向く。
「本来ならば、サブ島周辺の深海棲艦打倒のために練度を上げていかなければならない時ではあるが、今の状態では運営に支障が出てしまうというのは明白であると思う。そこで、本日より無期限の中止を行うことにする」
そう言うと全員から驚きの声が漏れた。それはそうだろう、何せ無期限の作戦中止というのは「鎮守府を解散する」と言っているのと同義なのだ。そんな中、一人の駆逐艦が手を上げた。
「彼女たちを外し戦うというのはいけないのですか」
不知火だ。彼女は「艦娘は兵器である」という考えのようで、上官である提督の指示通りに動くことを至上と考えている艦娘の一人で、感情と言うものを捨てているかのようだった。そんな不知火にとって愛という感情は理解できないのかもしれない。
「確かにそれも考えた。しかし、今の状態で外したとして、もしも勝利できたとしても、必ず禍根は残る可能性も否定できない。こういう感情はどこかで溝として残るもんなんだ」
「そこで取り除いてから再出発を図るということですか」
「そういうことだ」
赤城が手を上げる。
「しかし、いくらなんでもそれは賛成できません。私たちが出撃しなければサブ島にいる人たち、そして他のところで救援を待っている人たちを見殺しにすることになります。私はそれはできません」
「赤城の言うことも分かる。我々の任務は彼らを救うことであるからな。しかし、最低3日間は任務を中止したい。もしも君たちがケッコンカッコカリした状態の私たちを受け入れてくれるのであれば、3日後に鎮守府の門の前で待っていてほしい。もし、納得できないのであれば武装解除の手続きを行い鎮守府から離脱しても構わない。とりあえず3日分の宿泊費等諸々は支給するので、引き出したら順次この建物から出てもらう。3日後まで全ての建物の扉を施錠するので、ここには入れないのでそのつもりで。それでは解散」
そう言うと飛龍を連れて作戦室から出て行った。

執務室に戻り、飛龍が質問を投げかける。
「いいんですか、こんな独断で。上からこってり絞られますよ」
「仕方ないさ。叛乱して独断で動かれて沈まれるよりマシだ。それに3日あれば旅行にでも行けるしな」
「まさかそれが主な理由……?」
「まぁな。飛龍がこっちに来てからどこも行けてなかったしな。それにこんな理由つけなきゃ自由に動けないし。あとは彼女ら次第だな」
「いくらなんでも無茶すぎるよ……」
「まぁ決めちゃったわけだしな。あ、旅行先で着る服用意しとけよ。いくらなんでもずっと袴ってわけにもいかんだろう」
「どこに行くんです?」
「とりあえず須磨浦山上遊園」
「どこなんですかそれ」
「まぁ行ってみてのお楽しみだ」
そんなことを話しながら荷造りしていると、窓から続々と艦娘が外に出ていくのが見えた。荷造りを終えると荷物を執務室の前に置き、残っている娘がいないかを各部屋を回って確認していく。誰もいなくなったのを確認し、外へ出て入り口のドアを施錠する。そして、公用車に荷物を積み込み飛龍を乗せ車は一路東京へ向かう。
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Author:マロン
鉄道マニアで主に乗り鉄。
また、艦これやガルパンが好きです。

「マロンブックス」というサークル名でたまにイベントに参加しています。

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